TOP > 我が社の起業と苦労話し

第1回 グランドウエア㈱ 金丸 博様  /  第2回  ㈱ジャパンシーフーズ 井上 幸一様
第3回  (有)リード・クリエーション 福泉 礼二様  /  第4回  ㈱アビリティ・キュー 貞池 龍彦様
第5回  クサカベ印刷 日下部 俊明様  /  第6回  ㈱ビッグロードBIG ROAD 金川 俊一様
第7回  有限会社近藤スタジオ 近藤 宏一郎様  /  第8回  (有)羽山プロジェクトオフィス 羽山 直臣様
第9回  設備設計 有限会社シード設計社 鶴 澄様  /  第10回  シーエススチール株式会社 松原 照明様
第11回  有限会社建装舎 小澤 喜芳様  /  第12回  有限会社ショップハチ・ナナ・ハチ 田中 正春様
第13回  岡部不動産株式会社 岡部 利行様  /  第14回  おかはち事務所 岡部 八郎様
第15回  株式会社ティーアイプロジェクト 石川 哲也様


-人生の根幹に関わるコンサルがしたい-岡部不動産株式会社 岡部利行様


福岡市南区で不動産業を開業されて今年でちょうど25年目を迎えられた、岡部不動産株式会社 代表取締役の岡部利行様にお話を伺いました。 ご自身のお父様が開業された工務店から数えて50年、生まれ育った地元で不動産業をされていらっしゃいます。




北九州の大学を卒業したあと、機械商社に就職しました。父親は個人で工務店を営み、営業倉庫の仕事もしていました。今、私が事務所を構えているこの土地も父が所有していた土地です。亡き父が永く営んでいた工務店は別法人として、現在は私が引き継いでおります。
初めから不動産業をしようとした訳ではなく、調理師免許を取得してこの場所で飲食店をしようと思いました。しかし、その仕事は向いていないと自分で悟り父親の仕事と関わりのあった不動産業に決めたのです。

会社を設立した後、事務所の建物が出来上がるまでの間、資格もなく業界の経験もなかったので、福岡市内の不動産会社で1年ほど勤務しながら勉強させてもらいました。
その時期に宅地建物取引主任者(現、宅地建物取引士)の資格を取得
して、実際に岡部不動産として不動産業を始めたのは、会社設立から半年ほど経った時でした。自分の父親に社長になってもらい、宅建の資格を持っていた伯父に手伝いに来てもらって、自分は営業部長として事業をスタートさせました。

仕事を始めた頃は、不動産の仲介業がほとんどでした。当時はバブル期の終わりの時期で一件の取引が割りに高額な物件が動いていた時代で、取引が決まりやすい案件も多かったですね。しかし、不動産の仲介業自体にほとんど経験のなかった私は、仕事自体の段取りや仲介手数料の配分の仕方、売買契約書の書き方なども分からなかったのです。周囲の人からは良くそんなに分からないで事業を始めたなと驚かれたものでした。
建築の仕事をしていた父の影響もありましたが、自分には技術などの手に職がなかったので仲介の仕事をメインになんとか続けてきました。





会社を立上げて最初の5年間くらいは色々と大変な時期でした。仕事を始めた頃はバブル期の終わりの時で、取引額の大きな案件などもありました。自分には不動産業のノウハウがあった訳ではないので、そういった案件の取引が落ち着いた後が苦労しました。
生まれ育った地元で起業していましたが、現在の周辺の環境とは全く違っていて南区のこの辺りは田畑も残っていました。道路や地下鉄、ビルなどが整備され始めたのは40年くらい前のことで、この周辺もほとんどがもとは農家ばかりでした。
事業を始めた頃は、私が始めた事業がいつまで続くか分からなかったことや先行業者がいたため、地元の人は自分のところへ仕事を依頼してくることはほとんどありませんでした。

自分で色んな場所へ出向くなどして、少しずつ仕事に繋げていく努力を日頃から惜しまずに続けていきました。そういう地道に仕事を継続する甲斐もあって地元でもかなりの信頼のある方などに認めてもらうことができ、仕事を頼まれるようになっていきました。
地元の人に信頼を得ることができたことで、その後の会社の方向性もいい方向に進めるようになりました。

不動産業界に入ったものの、当時の商習慣に対して違和感を覚えていました。そこで、アメリカの不動産の資格(CPM)を取得しました。そのことが珍しかったこともあり、新聞に掲載されて更に信頼獲得へ繋がっていったと思います。

現在は物件の管理なども行っており、お客様の条件に合わせた部屋のご紹介などもしています。最近は賃貸の条件にこだわりの強い人が多くなったこともあり、ひと昔前のように店頭の貼り紙案内だけで賃貸契約が決まることはほとんどなくなりました。昔はお客様の要望を伺い、物件の説明をしただけで契約が決まることも多かったですね。
学校や駅が近いことから、ワンルームタイプの部屋も扱っています。お客様の要望に合わせた物件を紹介するための会話のセンスも必要です。同じような条件の物件があるため、相手に合わせてどういった物件をどこまで見せるのか、多く見せすぎてもだめですね。
様々なお客様のご要望やその他の細かな条件に合わせて、紹介するセンスが必要な事も若い人を育てていく上では苦労する点の1つですね。





「OK」の文字から来ています。「OKABE」不動産の「OK」でもあります。
「O」に対して、三角の模様が引っ張られていく求心力も表現しています。
「不動産に関わる仕事なら何でもOK」という意味から作ったもので、創業当時からある 弊社のロゴマークです。





不動産のコンサルタント業を行いたいと考えています。
一般の方や地主さん、家主さん、法人向けなど・・・。 「仲介業」+「管理業」+「コンサルも行う」が理想の形です。仲介することや、リフォームだけでなく、その人の根幹に関わるコンサルをしたいと思います。その人の人生を左右するような仕事です。他人がしないような仕事、時間がかかるような仕事でも構いません。私の不動産に関するアドバイスでその方の人生が好転する事が私の願いです。

コンサルタントの仕事というものは、経験の暦が浅いスタッフがお客様にアドバイスしてもお客様にはなかなか響かず、具体性がなくお客様に十分な満足感を与えられません。
不動産物件を購入して当初の予定通りに利益など出ずに困惑されている人に対して、相談に乗るなどの現実の問題を解決できるコンサルタントになりたいと思います。お客様の悩みの内容は実に様々なので、日頃からあらゆる情報を常にキャッチしてお客様のご要望に応じられるアドバイスができるようにしておく必要があります。

物件に関わる税務や法務など、もちろん専門知識は必要です。しかし、法律で決まっている内容と実際の仕事では対処の仕方などが違うことも多々あり、戸惑う事も出てきます。
不動産業で重要で大切な事は、当然ながら書類、所謂、契約書に必ず記載しておかなければなりません。口頭だけの説明などは、相手方から説明を後になって聞いていないと言われることもあります。場数を踏んでそういった問題に対処できるスキルを磨いておくことも大切です。また、個人でのお客様と法人のお客様とでは、交渉の進捗状況がかなり変わってくるために、そういう部分もタイミングをつかむために実務経験は多い方が顧客の利益になると考えます。



岡部不動産ホームページはこちらから




ありがとうございました。
平成27年10月20日取材


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