TOP > 我が社の起業と苦労話し

第1回 グランドウエア㈱ 金丸 博様  /  第2回  ㈱ジャパンシーフーズ 井上 幸一様
第3回  (有)リード・クリエーション 福泉 礼二様  /  第4回  ㈱アビリティ・キュー 貞池 龍彦様
第5回  クサカベ印刷 日下部 俊明様  /  第6回  ㈱ビッグロードBIG ROAD 金川 俊一様
第7回  有限会社近藤スタジオ 近藤 宏一郎様  /  第8回  (有)羽山プロジェクトオフィス 羽山 直臣様
第9回  設備設計 有限会社シード設計社 鶴 澄様  /  第10回  シーエススチール株式会社 松原 照明様
第11回  有限会社建装舎 小澤 喜芳様  /  第12回  有限会社ショップハチ・ナナ・ハチ 田中 正春様
第13回  岡部不動産株式会社 岡部 利行様  /  第14回  おかはち事務所 岡部 八郎様
第15回  株式会社ティーアイプロジェクト 石川 哲也様


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大学を卒業後、東京電気(現在の東芝テック)に営業マンとして入社され、計算機の販売をされていました。商店街の店舗を回り、飛び込みで計算機の販売をされていたそうです。その当時は毎月の販売ノルマがあり、お客様に計算機をご購入いただくために、先輩社員の営業術を見て日々勉強を重ねられたそうです。そういう努力を続けたため、社内で行われたセールスコンテストでみごと全国3位という賞をいただいた事もあったそうです。



その当時、同僚だった仲間が独立をはたし、自分も独立してはどうかと誘われたのがきっかけでした。自分の年代の人はハングリー精神があったため、なんとか自分で
頑張っていこうという思いがあったことや、同僚が独立したことにも刺激を受け起業しました。

独立した当初は「金丸事務機」という社名で、営業マン時代に販売していた計算機を中心に複写機やレジスター、レジロールなどの事務用品の販売を行っていました。
主に東京電気の商品を取扱っていました。 その後、営業マン時代の先輩が独立し
ステンレス製のお鍋を販売する会社に机やロッカーなど 事務機器を納品する機会がありました。その際、その会社に誘われ、別会社として「インコア株式会社」という鍋の販売会社を設立されました。
金丸事務機の業務はお兄様に継続してもらい、ご自身は次の商品へと事業展開を始めました。

しかし、なかなか社員採用が決まらず、人を集めるのに苦労しました。あまりにも予想に反して鍋が売れず、貯金が底を突いた時には母親から「もうやめなさい」と止められた事もありました。 しかし、あきらめずに続け、やっと決まった営業の男性と 2人営業活動を始めました。団地を一部屋ずつ訪問してはアポをとり続けました。お鍋の 販売方法は実際にお鍋を使って料理をし、その場でお客様に食べていただく実演販売の方法をとっていました。

10年ほどお鍋の販売を続けた後、次の展開として選んだ商品は 水フィルターを利用したアメリカ製の掃除機でした。雨の原理を利用した商品でした。その次にスチーム掃除機の販売を手がけられ、その後今の太陽光発電にたどり着きました。 様々な商品を販売してきたけれど、その当時の流行のものを10年ずつくらいのスパンで取扱ってきました。

事務所の場所も変わりながら、今の社屋を建設したのがちょうど10年前で、現在の社員数は100名を超えるスタッフが
働く企業になりました。


人(社員)がいなくなることです。鍋や掃除機など様々な商品を取扱う中で、利益が出始めると各支店の店長など、
自社から独立する人が出てきます。そういう人がまとまった人数の社員を引き連れて独立していくと、自社のスタッフが
一気に減り、全国に支店があった為に再度それを建て直すのには相当な時間と労力がかかってしまい大変苦労しました。



耐えるしかありません。そういう風に人が出ていったときのことを考えると、
自分の会社の経営指針がないという事に気づきました。この会社がこれから
どうなっていくのか、それがわからないということです。
自分としては社員に対して、いつも会話をしているからそんなことわかって
いると思っていましたが、この時それが通じていなかったという事がわかり
ました。 こういう事を防ぐために経営計画書が重要だということもわかり
ました。
こういう辛い時期を乗り越えるのには、会社としての理念や指針を示すことが必要です。






きちっとした理念を持っていないとだめになるという事です。最初は自分のため、
お金を稼ぐために独立するわけです。しかし、企業としてやっていくためにはそこにきちっとした理念がないことには成り立ちません。また、理念を作ったからにはそれに基づいた活動を行う必要があります。

KDDIを創立した稲盛和夫さんの言葉で、「強烈な想いをいだく」という言葉があり
ます。「~がしたい」と思うことが重要だということです。 これは松下幸之助さんの言葉にも同じ話しがあります。「人間は想わないといけない。会社経営はいい時も
悪い時もあるため、良い時に資金を蓄えて悪い時に使う「ダム式経営」が重要で
ある。 では、どうすればお金がたまるのか、それは『想う』という事であるという
話しがあります。良い事も悪い事も想うと実現する。だから良い事を想い、良い事をすることが経営においては大切な
事です。



働いている社員の物心両面の幸せです。

ありがとうございました。
平成26年9月12日取材

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